左胸の異変が、教えてくれたこと。
こちらの前回の記事の続きです。
書いていたら耐えきれないほど眠くなったために《後半に続く》としたのですが、気になるところで切ってしまったために、「続きは?」とたくさん連絡をいただき、会う人会う人に「大丈夫?」とご心配いただいてしまいました。
ごめんなさい。
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24歳のときに右胸の乳がんの治療をしてから8年半。
ジョギング中に左胸に痛みを感じ、しこりのようなものを見つけた私は、意を決して病院に行きました。
「鈴木さん、どうぞー!」
涙が出そうになるのを深呼吸でかき消して、診察室へ。
ここで再発や転移がわかったら、今後の人生にとってとても重要な日になる。
でも、もしそうなったら、8年半前のように変えられない事実を前に泣き暮らすのではなく、貴重な経験としてその後の人生の糧にして、他の人のためにもなれるように、なんとかしたい。
去年放送した闘病の記録を紐解いたドキュメンタリー番組 放送内容|リアリTV|日本テレビ の続きをつくるのもありかもしれない。
そんな風に最悪の事態に備え、念のためカメラをまわしてもらいながら、入りました。
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事情を話して、まずは、触診してもらうと、主治医は開口一番、「これは、しこりじゃないと思うけどなあ、でもちゃんと調べようね」と言いました。
「しこりじゃないと思う、しこりじゃないと思う…大丈夫かもしれない…!」
触診の段階で主治医の顔が曇るイメージを何度もシュミレーションしていた私は、この一言にすがるような思いで、マンモグラフィ、エコーやレントゲンなどの検査を受けました。
私は24歳のときの検査で目の前が真っ暗になった経験がトラウマとなり、検査が大大大嫌いです。
誰かに相談されると、「すぐにちゃんと検査してもらった方がいいよ」というくせに、自分のことになると怖くて。
その上、忙しさにかまけて、恥ずかしながら、気付けば最後の検査から1年半も経っていました。
異常を感じて初めて受ける検査が、こんなに怖くてしんどいなんて。
エコー検査をしてくださっている技師さんの手が止まって画像をとる度に胸がドクドクしました。
何をするにも、健康が第一だって痛いほど分かっているはずなのに。
ものすごく、反省しました。
そして、検査の結果…
しこりは見つかりませんでした。
そして、その検査の途中くらいから、なんと10日間も続いていた痛みがなくなり、自分で触ってしこりだと思っていたものも、なくなっていました。
ただ、以前までの画像と比べて明らかに乳腺の密度が濃くなっていて、ホルモンバランスの影響じゃないかな、母乳をあげる準備が整ったのかもしれない(結婚さえもできていないのに…!)ね、なんて話をして、おかげさまで、「よくて再検査」と覚悟していた私にとって想像さえしていなかったレベルの最高の結末でした。
命の恩人の主治医と。
ただ、今回の「左胸の異変」事件では、いっぱい考えたし、神様からの忠告や警告もあったんじゃないかな、と思います。
とにかく今、私はすごく幸せで、今の人生をそのまま生き続けたい。
仕事について、マギーズについて、プライベートについて、いつも試行錯誤している中で、心からそう思えたことは、何より嬉しい発見で、迷いが消えていきました。
そして、命さえあれば、どうにでもなるから、神様どうか生かして下さい…
そう強く願い、祈った日々は、私に色々な感情を思い出させてくれました。
乳がんを告知され、闘病していたときの「生きていられさえすればそれだけで幸せ」という気持ち。
それが時が経つにつれ、のど元を過ぎ、どんどん欲望や願望が上乗せされて贅沢になっていって。
人を羨ましく思ったり、もっとできるはずと自分を追い込んでしまったり。
いつの間にか、「幸せ」を感じるハードルもあげてしまっていたかもしれません。
だから、今回の出来事があって、私は今、改めてこの日々をそのまま生き続けられるということに、ただそれだけで、ものすごく幸せを感じ、感謝しています。
欲張りすぎて遅番や泊まり勤務の間にも予定を埋めまくってしまった結果、気付けば3日間ほとんど寝る時間がなくて眠るのか倒れるのか分からないような状態でようやく寝床にありついた…という先週末のようなことにも今後ならないように、気をつけようとも思います。
最後に、今日は、乳がん闘病から1年ほど経った8年前に立ち上げたSTAND UP!!の集まりでした。
今では35歳以下でがんを経験したメンバーが500人を越え、今日はその5分の1くらいが参加してくれました(全国にメンバーがいるのに東京の開催で、来られなかったメンバーの方々、ごめんなさい…)。
この写真はSNSがOKなメンバーで撮った写真です。
がんになったって夢を持って生きていこう、立ち上がっていこう↑↑の上々ポーズです。
当時、同世代で同じ経験をした仲間が欲しくてつくった団体で、今は私は元患者として新たな患者仲間を励ますような立場に一見なってしまっていますが、今回の一連の出来事の最中、この「仲間がいる」ということにどれだけ励まされ、支えられたか、計り知れません。
がんになっても、再発転移をしても、人生は終わりじゃないということを、身をもって教えてもらっています。
そして、明日の日曜日は、朝9時から午後5時くらいまで、マギーズ東京にいます。
このマギーズも、私自身にとっても、ものすごく心強い存在です。
朝は理事会ですが、午前11時からは午後5時までは、どなたでも見学や相談にいらっしゃれるオープン・マギーズの日なので、良かったら遊びにきてください♡
ずっと書かなくちゃと思っていたこのブログの後半も書けて、今夜はゆっくり眠れそうです。
おやすみなさい^^