全力疾走、ときどき爆睡。

報道記者/NPO法人maggie's tokyo共同代表・鈴木美穂のブログ。あれもこれも追いかけて、きょうも猪突猛進進進!!

感謝と祈りのスタートライン。

これまで何度も通った、まだ何もないマギーズ東京の建設予定地に建つ、一棟のテント。

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ここで、晴れの日のきょう、1月11日午前11時からマギーズ東京の地鎮祭が執り行われ、私たちは無事、本格的なスタートラインに立たせていただくことができました。

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地鎮祭の内容については、マギーズ東京のFacebookページでご紹介しているので、ここではそこに載せきれなかった写真やエピソード、そして今感じていることを書いておきたいと思います。
 
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私は2014年3月にウィーンでの国際意見交換会IEEPOで、がんに影響を受ける全ての人をエンパワーするイギリスのマギーズキャンサーケアリングセンターの存在を知り、これこそまさに闘病中の私が欲しかったものだ!と運命を感じました。
そしてすぐに、日本に、まずは東京につくりたいと決意しましたが、2020年の東京オリンピックパラリンピックまでになんとか形にできたら、というのが最初の目標でした。
それがこんなに早く、あれから2年も経たずにここまでこられるなんて、まるで夢の中にいるようです。

思えばこの間、秋山正子さんとの出会いを筆頭に、秋山さんが大切に育んできたチームの方々と出会い、学生時代や就活中、プライベートの出会いの中からいつか一緒に働きたいと思っていた友達がそれぞれ集結してくれて、ふたつのチームが合わさってマギーズ東京プロジェクトが立ち上がり、そこから協力者はさらに広がり、クラウドファンディング等をきっかけに3000人近くの方々からご寄付をいただいて、それ以上の応援をいただき、東京ガス用地開発さんに土地を提供してくださるように三井不動産レジデンシャルさんがつないでくださり、コスモスモアさんが施工を買って出てくださり、その土地がたまたま国立がん研究センターやがん研有明病院、聖路加病院、昭和大豊洲病院など、おそらく日本で一番がん医療を行っているであろうエリアの中心地で、それらの病院を中心にマギーズ東京ナースチームができ、本国イギリスにも21箇所目のマギーズセンターとして仲間に入れていただけることになり…

夢のような出会いとミラクルが続いて今日の日があり、神様にご挨拶している時、お辞儀をしている時に、導かれてここに建てさせてもらえるのだと全身で感じて、感謝の気持ちで涙が止められませんでした。
 
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そして、これからも全力で取り組みなさい、と言われているようにも感じました。


今日は、この2年弱ずっと目指してきた門出の地点。
でも、決してゴールにたどり着いたのではなく、ようやくスタートラインに立てたということ。
昨日までもご支援と資金を集めさせていただき、ミーティングを重ね、何度もイベントや講演をして準備を進めてきたけれど、物理的、実質的なものはまだ何もありませんでした。
でも、今日からは、建物を建てるという昨日までとは全く違うフェーズに入りました。

夢を見ているようだなんて甘いことを言っている場合ではないこともよく分かっていて、これからここに建つマギーズ東京をいかに必要な方に必要とされるセンターにしていけるか、いかに持続性を持って運営していけるか、とても責任を感じ、緊張もしています。
初代センター長に就任する覚悟を決めてくださった秋山さんは、もっとだと思います。

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でも私は、絶対に大丈夫だと信じて疑っていません。
マギーズと出会い、マギーズをきっかけに私の人生にとって欠かせない皆さまと出会い、一生の宝物だと思える経験をたくさんして、私の人生は大きく変わり、ひとりでは到底できないと思えるようなことも、皆の力が合わさるとなんでも実現できるのだということを、教えていただいてきたからです。
 
これからもきっと大変なことがたくさんあると思います。
人として、仕事人として、女性として尊敬し、憧れてやまない秋山さんと共に共同代表をさせていただくには私はあまりに未熟で、本業との両立もたまにとてもしんどくて、不安が襲ってくるときもあって、これでは失格だと凹むことも何度もあるけれど、泣き事を言った時にマギーズには、ただ黙って聞いてくれる人も、怒ってくれる人も、励ましてくれる人も、助けてくれる人も、支えてくれる人も、慰めてくれる人も、癒してくれる人も、祈ってくれる人も、そして私と同じ熱量で夢を思い描いて突き進んでいる人もいます。
だから絶対に大丈夫だって思っています。

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というか、みんなと一緒だったら、人生何があっても大丈夫、なんでも実現していけるって、本気で思えるのです。
そして、そんな魅力あふれる人が一丸となり、同じ思いを持って社会で様々な支援策を講じている方々とも手を取り合っていったら、がんに影響を受けるあらゆる人にとって、自分らしく、安心して、誇りと希望を持って、幸せに生きられるような社会を実現することも夢ではないと思えるのです。
 
今日という日を迎えられたこと、本当に幸せで感謝の気持ちでいっぱいです。
そして、無事施工して、皆に愛されるマギーズになれるように祈っています。

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この写真を大月さんにもらって見た瞬間、また涙が出ました。
このサイズの写真は大月さんから、横長の写真は宮井さんが動画から切り出して送ってくれたものです。
いつも記憶を呼び覚まさせてくれる写真や映像を、本当にありがとうございます。


最後に一つ、こぼれ話。
マギーズ東京は、秋山正子さんとわたし鈴木美穂が共同代表なのですが、地鎮祭は、司会を務めてくれた加奈が、『共同代表の「秋山美穂さん」、ご挨拶をお願いします』と読み間違えるところから始まり、おかげでとても和やかな始まりになりました。

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でもね、その後の進みもなんだかどうしても…

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ケーキカット。

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フラワーシャワー。

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花嫁の手紙。

いつか、今日が私の結婚式代わりだったと振り返る可能性が十分あるな…と内心思ってはその思いをかき消して真面目な顔をしていたのでした!

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マギーズが着工できた暁には、プライベートを二の次…いや、三の次四の次にしてブルドーザーのように働きまくる生活を少し見直して、「今の美穂は恋愛の 「れ」の字もする気がなさそうだよね」とギョッとする指摘(「そんなことない!」と全否定したのは言うまでもありません!)をしてきた男友達も見返せるくらい魅力的になって女性としても幸せになる準備をしなくっちゃてずっと思ってきたので、地鎮祭とマギーズ会議を終え帰宅した後は、予定通り岩盤ヨガに行き、今は長風呂につかってこれを書いております。

でもね、たとえ今日の地鎮祭が私にとっての結婚式だったとしても、これだけ夢中で夢を追いかけて、もし人に喜んでもらえる新しい価値を社会に生み出すことができたり、もし人のためになれる一生を送ることができたなら、それは十分幸せな人生だとどこかで思っている節もなきにしもあらず、今日の投稿を未来のどんな状況の自分がどんな気持ちで読み返すことになるのか、楽しみです。